2010/03/26 (Fri) メロスは実はあんまり走ってないんじゃないかという疑惑

太宰治の不朽の名作「走れメロス」

中学校の国語の教科書に掲載されているので、

読んだことがある人も大勢いると思います。

親友セリヌンティウスの信頼に応えるべく

無数の障害に立ち向かい、

真の正義を証明するために疾風の如く走る韋駄天

男の中の男、メロスの物語です。

僕も大好きで、このブログでも何度か取り上げています。



しかしですね。

先日久しぶりに読み返してみたら妙な事に気がつきました。

引っかかったのはこの一説です。

「メロスはその夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、
　村へ到着したのは、翌（あく）る日の午前、陽は既に高く昇って、
　村人たちは野に出て仕事をはじめていた。」

その直前にある「初夏、満点の星である」の描写や親友が呼び出されるまでの時間と合わせて、

おそらく夜中の1:00くらいに城を飛び出したメロスが村に9:00くらいについたのではないかと推測できます。

なんと彼は8時間ちかくも走りとおしだったんですね。

正義の男はやはり根性からして違います。

が。

問題はそんなところではありません。

距離です。

10里って明記されちゃってるんですよ。

メートルに直してみましょうか。

wikipediaで調べてみましたら、

一口に「里」っていっても、

場所や時代によってかなり単位が異なるそうです、。

単位が小さい中国里と

単位が大きい日本里が近代から現代にかけては主流のようです。

これは太宰が物語を執筆した当時もそうだったようなので、

この2種類の「里」のどっちかを採用しているとみて間違えないでしょう。


ケース一。中国里の場合

１里がだいたい500メートルだそうです。

10里で5キロ。

暴君治めるシラクスの市から長閑なメロスの村まで5キロ。

近いですね。

おかしいです。

わかんない人のためにどのくらいおかしいか説明します。

僕が現役高校生で陸上部だったころの5キロのベストタイムが

16分30秒です。

メロスの今回のタイムは

8時間です。

メロスが激怒する→親友を人質にして疾風の如く城を飛び出す

→ボウリング→カラオケ→スタバでバジルチキン＆トマトサンドとエスプレッソをテイクアウト

→食べながらぶらぶら歩いて行く→村に到着


帰ってきてセリヌンティウスにぶんなぐられるのもわかります。

当然です。


てことで中国里の線はないとみて間違えないでしょう。


ケース二。日本里の場合

1里あたり3927メートル、約4キロ。

10里で40キロメートル。

首都圏で言うと、渋谷から鎌倉まで（40．1キロ）くらいです。

結構な距離です。

かなり信ぴょう性がありますね。

では、40キロを人間が走るとどのくらいかかるのか。

距離測定・キョリ測ベータというサイトがあったのでつかわせてもらいました。
http://www.mapion.co.jp/route/

これによると、

渋谷から鎌倉までジョギングで5時間ジャストだそうです。

メロス、8時間。

メロス「急ぎに急いで（本人談）」8時間


ちなみにジョギングは時速8キロ計算でしたが、

長距離走る速さとしてはさほど速くありません。

あくまでジョグです。

僕がいたころの陸上部では、時速10キロより落とすと逆に疲れるといわれていたので、

むしろ遅いほうかもしれません。


それより更に3時間遅いメロス。



しかし彼いわく「急ぎに急いで」そうなので、

これが精一杯だったのでしょう。

「濁流を泳ぎ切り、山賊を三人も撃ち倒し韋駄天、ここまで突破して来た真の勇者、メロス」（自称）の

精一杯だったのでしょう。



「走れメロス」というよりは

「速めに歩けメロス」にです。


しかし、

僕の中でのメロスへの評価がこの事実で下がったかというと。

答えは、否です。

逆にメロスに親近感がわきます。

最後まで自分の信念を貫き一生懸命走ることの大切さを

それを僕たちと同じ目線に立つ等身大のヒーローが教えてくれる物語なんです。

運動神経なんて関係ないんです。

最後まで完走すれば

みんな一等賞です。


という、

小学校のマラソン大会でビリになった少年を

拍手で迎える父兄の皆さま的心境になったところで、

あんまり走ってないメロスの話を終りたいと思います。
 

2010/03/05 (Fri) 蚤の心臓について

　僕は店員さんにめっぽう弱いです。

　当然、喫茶店のかわいいウェイトレスさんがどうのこうのとかじゃないんですよ。

　店員さんにプレッシャーをかけられるとすぐダメになります。

　その模様は「激闘　オレVS渋谷の店員」に載ってます。

　見たことがない人は見たほうがいいかもしれないです。

　このブログに書いてあることはとくに断りがない限り実話ですが、

　これも例にもれず実話です。


　さて。

　渋谷での反省を生かして僕は、

　高等テクニック、

　「店員さんに見つからないようにして店内を捜索する」

　というスキルを身につけ

　これのおかげで服屋には入れるようになりました。

　勝負に勝って、それ以外のすべてに負けている心境ですが、

　ウォーリーのような外見をしているらしいので、

　隠れるのはお手の物です。



　それはそれでいいんですよ。

　僕の人生だから。

　泣いてなんていませんってば。


　また話が飛びますが、

　子供が友達に隠れて泣いてるときとかに

　本人は周りに自分が泣いてることをばれてないと思ってるのに

　変なおばさんとかがやってきて

　「○○君ッ！どうしたの！！どこか痛いの！！なんで泣いてるの！！」　

　とか大きな声で言うのはマジやめてほしいですよね。

　本人はうまく隠し通せてるつもりなんだから。

　ここはそっとしといてあげるのが子供の成長にはプラスですよ。


　と、まあ

　僕の過去のトラウマはこの辺にしといて、

　おばさんへの復讐も今度にしておいて、

　本題にはいります。


　服屋は特殊技能で（誤った方向に）克服したので、

　次は第二のホーム、本屋を征服しようと思いまして。

　というのも、

　支払いのときに他の客に後ろに立たれたり、

　店員さんが梱包を終えて僕が金を出すのを待ってたりすると、

　焦りに焦って財布の中身をぶちまけたりしちゃうんです。


　何度やっても支払いがうまくできません。

　第二のホームが居心地が悪いというのは

　名家に嫁いできた嫁が姑のプレッシャーにやられるのと同じですね。


　上手に支払いすべく

　今回僕がとった方法は「マニュアル化」という手段です。

　起こりうる事象をすべて想定し、あらかじめ行動を形式化したうえで

　シミュレートした通り動くだけで目的が達成されるという、

　策士御用達のアレです。


　さあ、シミュレートを始めよう。

　今回のミッションは「別の客に後ろに立たれても悠然と支払いを済ませる」という

　高難易度のトリックだ。

　これを達成するためには綿密な準備が必要だ。

　まず、財布の中に大量の500円玉をいれておく。

　500円玉は素晴らしい。

　基本500円玉を出しておけば多少お釣りがあってもいやな顔をする店員さんは少ないし、

　なんといっても他の硬貨と間違える心配がない。

　100円と50円、10円と5円を間違えて、

　440円の請求に対して335円くらい出して「レシートかも～ん」みたいにしちゃった時の

　店員さんの僕を憐れむような眼！

　一円と500円は僕を裏切らない。


　そして、買った本には必ずカバーを頼む。

　その間にお金を用意する。

　後ろの人を感じると緊張するから決して振りむかない。


　これらのことを注意して、イメージトレーニングを十分に行い、

　いざ、レジへ！！


店員「いらっしゃいませ、おまたせしました」

僕「（黙って文庫本を二冊出す）」

店員「カバーｈ……」

僕「全部にカバーしてください！（先手必勝）」

このあたりで後ろに人の気配を感じる。

僕「（振りむいちゃ駄目だ、目の前の店員の動きに集中しろ）」

店員「先にお会計のほう失礼します、1430円になります」

僕「（黙って500円玉を三枚出す）」

店員「1500円からお預かりします」

僕「（決まった、500円玉作戦！いやまて、お釣りをもらうまでは気持ちを切らすな！）」

店員「（硬貨を差し出しながら）70円のお返しになります」

僕「（ふるえる手で硬貨をわしづかみにしながら）ありがとうございます！」

硬貨をぶちまけないように慎重につかみ、

そして、勝利の確信を胸に颯爽とレジを去る。

戦場をはるか後方に見ながら心の中で僕は叫ぶ。

やった、僕は自分に勝ったんだ。

ありがとうマニュアル化ッ！人間に不可能なんてないんだよねッ！！

ヒャッハーッ！！



店員「お客様、お品物のほうをお忘れに」



買った本を置いてきてました。




おおきくなったら　くれじっとかーどが　ほしいです。

2010/03/03 (Wed) ひらがな王者決定戦

なぜか一週間で8kg体重が落ちましたが、

　体はすこぶる快調です。

　時間もあるので、

　こんなときしかできない企画をやります。

　ホントは去年の1月に企画してて、

　あまりにもバカバカしく、時間ももったいないからやめた企画です。




　検索エンジンの長、

　googleさんのお力を借りて、

　地上最強のひらがなとは何か、

　白黒つけたいと思います。

　新年一発目のくだらない企画。

　題して「ひらがな王者決定戦in web」


　ルールはかんたん。

　ひらがなを一文字入れて、もっともヒット数が多いひらがな一文字が優勝ってことで。

　ひらがなが生まれた平安時代から1000年の時を経て、

　今究極の一文字を決定したいと思います。

　注意・2010年1月24日現在、オレのパソコンでやった結果であります。


　さて、

　まず前座で、

　ヒット数が多そうな言葉をいくつかためしてみませう。



　「youtube」・・・10・9億ポイント

　「google」・・・21.8憶ポイント

　「http」・・・253憶ポイント

　「朝青龍」・・・0・0506億ポイント

　「ジョン」・・・0・198憶ポイント

　「むきえび」・・・ 0.00332億ポイント


　googleはさすがの安定感です。

　あとは、

　意外とジョンが強かったです。

　朝青龍4人と互角の戦いを見せる「ジョン」を思うと、

　シュールな笑いを禁じえません。

　最悪ジョンに負けるひらがなも出てくるかもしれません。

　初代ポケモンのライバルの名前候補だったきがします、ジョン。

　　グリーン
　　シゲル
　＞ジョン
　　じぶんで　きめる


　何かがおかしい。

　ちなみに主人公の名前候補にジャックがあります。


　前にこの記事を作ろうとした去年の一月の段階でも、ここまでは調べて保存しておいたですけど、

　2009年一月の「むきえび」のヒット数・・・160件
　2010年三月の「むきエビ」のヒット数・・・332000件

　2000倍になってました。

　この14か月に何があったんだろうと思わせる異常な伸び率を見せてますね。

　甲殻類の死体のくせに来年が楽しみな有望株です。



　さて、やっと本題。

　ひらがな最強は何か。

　目標は大きく、「http」に勝つこと！！



　とりあえず、まず思いついたのが、「た」

　語尾につくことが多いのではないかと思いましタ。


　た・・・13・3憶ポイント

　youtubeに勝ったぁ!!


　じゃ、「す」はどうだろう。これも語尾につきやすい気がしまス。


　す・・・1・43憶ポイント

　あらら。

　やられました。

　摩擦音は日本人の性に合わないのか。

　じゃ、原点にて頂点、「あ」


　あ・・・1・51憶ポイント

　おろろ。

　あんまし微妙ですね。

　余談ですが、

　オレの行きつけのサイト、アンサイクロペディアさんに↓こんなサイトがあります。

http://ansaikuropedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82%E3%81%82!

　自己責任でご覧になってください。



　う・・・ん、

　「ｈｔｔｐ」どころか「google」に勝つのもおこがましいかもしれないっすね。

　とりあえず、考えても仕方がないので、全部やってみました。

　個人的には「ぬ」の惨敗っぷりを楽しみにしていたのですが・・・

　どうでしょうか？

　ぬ・・・0.56億ポイント

　ジョンの２．５倍くらいです。

　意外と実力者です。

　それはそうと、googleの横のほうに

　こんなものを見つけました。

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ぬならアマゾン

今なら本全品1冊から国内配送無料。
コンビニ受取で好きな時受け取り可能


　さすがアマゾン。

　今やネット販売の大手は「ぬ」も取り扱ってるようですね。



　「ぬ」ってなんだ？


　調べてみたら

　「実験小説　ぬ　（光文社文庫）　　浅暮　三文」

　ってのが出てきました。

　ミステリーだそうです。

　決して突っ込みません。


　はい。



　そんなわけで、ひらがな全73文字を

　一文字ずつ丹精込めて検索してまいりました。

　ランキング形式で発表します。

　さあ、みんなが好きなひらがなはランクインしているかな

　じゃあ、いってみよう。


トップ5


　5位　「は」　　18.6億ポイント
　　主格の格助詞がランクイン。
　　６位に「が」が17.2億ポイントで入っていたあたり、
　　日本語における「は」と「が」の使用頻度ハほとんど同じくらいなんでしょうか。
　　ちなみに「は」で検索したときのトップハ
　　「ハローワーク」でした。他意ハありませんあしからず。


　4位　「で」　　19.3億ポイント
　　これはあんまり使われているイメージはなかったので、意外な感じです。
　　デも考えてみたら、普通に敬語デ書いているときには「デす」が語尾につくのデ、
　　自然にかなり使ってしまうんデすかね？


　3位　「に」　　21.0億ポイント
　　さあ、googleに迫ってきました。
　　検索するとトップニは「２ちゃんねる」、次点ニ「ニコニコ動画」、続いて「Wikipadia」
　　あまり健全な印象はありませんね。


　2位　「を」　　22.0億ポイント

　　うあ、地味なの来たな。
　　固有名詞にほとんど使われる見込みのないやつですが、
　　この時点でgoogleを抜きました。
　　それにしても「を」は気味の悪い形ヲしています。
　　どうしてこいつが２位なのか正直わかりませんね。


さあ、栄えあるひらがなの頂点に君臨した文字は……


　1位　「の」　　　26.5億ポイント

　　何といってもブッチギリィッ、こいつはやってくれると信じてました……ッ！
　　触れるもノを傷つけない繊細かつなめらかなフォルムッ！
　　世界中に数ある、一画で文字ィ！！
　　そノなかでも個性を放ちながらもシンプルな形状ッッ！！
　　小学生へノやさしさが溢れでるゥゥッ！
　　超エキサイティングッッウ！！！

　　見ろよ、こいつが本物ノ紳士（ジェントルメン）ッ！
　　「の」ノ尊いお姿だぜぇぇぁああッッッ！！




　ふぅ・・・・・・。

　ちょっと取り乱してしまいました。

　あまりにも「の」さんの漢っぷりにテンションがアレになりました。

　ちなみにワーストも紹介しておきますね。
１、ゑ　２、ゐ　３、ざ・ぱ（同着）　　５、ぎ　　の順です。

　「づ」や「ぢ」に負けた「ざ」、「ぱ」、「ぎ」たちはもっと反省したほうがいいと思います。

　君たちが思っているほど、世の中甘くないよ？



　あとちょっと気になったのが、アマゾンのハジケっぷりですね。
↓

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お前ら落ち着け。



そして今度は

「激突！ひらがな対カタカナ！！検索ヒット数が多いのはどちらだ」

をやりたくなりましたが、

これは僕が廃人になったときのお楽しみに取っておくことにします。

では。