2009/05/25 (Mon) 第一回全国高校『ごはんにかけられないもの』選手権大会

今日家で何かこう、とてつもなくくだらないことをしようと思って、

第一回全国高校『ごはんにかけられないもの』選手権大会を開催しました。

うちの居間で。

全国から集った参加選手はオレと弟の計二名。

一回戦から決勝戦という波乱の幕開けとなりました。


今年初めて全国大会が開催される競技なので、

ルールがなかなか複雑で、

当日も激しい論争の的になりました。


なかでも審査員（当然計二名）の間で見解が分かれたのが、

「ご飯にかける」の定義です。

基本かけるというと、

「液状のもの（ソース、カレー等）」とそれに準ずる「半液状のもの（ごはんですよ等）」

そこに「ぬめりがある固形物の集合体（納豆、めかぶ等）」が想定され、

「一定以上の固形物（焼きじゃけ、たらこ等）」や「やたら平べったいもの（板チョコ等）」は

かけるというより、のせるに分類されます。

ところが、ふりかけ等、粉末状の固形物は明らかに「かける」の範疇であることから、

刻み海苔を「かける」に分類すると、

一枚の海苔の時は「のせる」だったものに手を加えることによって

「かける」ことができるようになります。

このあたりまで議論したあたりで審査委員会はめんどくさくなり、

「プレーヤーの良心に従ったセルフジャッジ」によって

「かけることができるもの」か否かを判断することになりました。



対戦方法は、

双方が交互にご飯にかけられなそうなものを言っていって、

「あ、これはもうご飯にかけられないな」っと思ったら静かに手を挙げ

「すいません、ご飯にかけられません」と言ったら負けという、

大変シンプルだけど無限の奥深さがあるファンシーなものです。


さて、

今年の全国大会はやはり当初の予定通り、

第一シードから上がってきたオレと、

第二シードから上がってきた弟との兄弟対決になりました。

先攻は弟です。

「砂」

軽く一撃
まずはジャブですね。

こちらも応戦します。

「墨汁」

第一波はしのぎきりました。

どちらもまだまだ余裕です。

砂入りは農家直送のコメには起こりうることですし、

墨汁も匂いは香ばしいので、食欲をそそられるかもしれません。


第二ターン

弟「おかゆ」

ぎぁゃ。

炭水化物に炭水化物はヤバいです。

以前一度だけ弁当のおかずが

マカロニサラダとフライドポテトとさつまいもの煮付けの日があって、

そのトラウマで炭炭系耐性が落ちているオレにとっては大打撃です。

とりあえず

俺「さ・・・サクマのドロップ」

逃げを図りましたが、破壊力は相手の方が上、

一気に不利な情勢になりました。


第三ターン

更なる追い討ちをかけるべく弟がたたみかけてきます。

しかし、この一撃さえしのげば！

オレには強い切り札があります。


弟「シャー芯」

うあああ、給食にこっそり入れられてショックなアレだぁ！

こいつ、できる！

オレのトラウマを的確についてくるッ！！

だが、負けるわけには、いかない！！

深呼吸をして平静をとりもどす。

今思い描いているアレが、

墨汁に似ているがちがう黒色の液体が

オレを勝利に導いてくれるはず。



俺「ガソリン」



弟「ぴぃぃあああぁぁ！！！」


勝った。

臭い。
危ない。
炭水化物（広く化学的な意味で）。
この三つがそろった黒いどろろを
ご飯にかけるなど、

想像するだけでおぞましい。

誰もが勝利を確信した……。

しかし、



第四ターン




弟「シャンプー」





俺「もう……かけられません」


負けました。

心まで折られました。

あえて日常の心を捨て化石燃料に走ったオレと、

身近なものにこそ素朴な魅力を感じ日用品で最後まで戦い抜いた弟。

その差は歴然でした。


しかし、負けたのにも関わらず

オレの心は晴れやかでした。

第一回全国高校『ごはんにかけられないもの』選手権大会をこうした

素晴らしくくだらない戦いで幕を閉じられたこと。

そして、

今日のブログを書くネタができたことに。


全国大会の会場（居間）を去る時、

オレの気持ちのなかでは

「来年、また強くなってここに戻ってこよう」という決意と、

「シャンプーご飯はやっぱり酸っぱいのだろうか」という雑念が、

泡立ちってましたとさ。